手造りの旅情報

アクセスカウンタ

help RSS 島根県の旅:世界遺産・温泉津を歩く (2)

<<   作成日時 : 2010/07/08 22:10   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 1 / コメント 0

登り窯
 温泉街を抜けて坂道を15分ぐらい歩くとやきものの里に出る。道の傍にはやきものの里会館があり、温泉津焼が展示即売されている。
 温泉津焼はもともと水がめや土管の生産が中心だったので、上下水道の普及で今は寂れてしまった。かっては温泉津港から全国各地へ出荷されていたが、今は三窯が残り花器や日常食器の生産でかろうじて命脈を保っている。

 会館の側には赤い石州瓦で葺かれた登り窯が、土地の傾斜に沿って二窯築かれている。どちらも窯口が10もあり、これほど大きい登り窯はめったにお目にかかれない。下から見ても上から見ても壮観だ。
 今は使われていない窯口は、蜘蛛が巣を張ったり、窯の奥には古い甕(かめ)が取り残されていたり、窯口に草が生えたりして物寂びた風情だ。これも絵になる。
画像

                         登り窯

 ただ、二つの登り窯のひとつ、森山窯は今も半分ぐらいの窯口を年数回使用しており、焚き口付近には薪がうず高く積まれている。登り窯の上には森山さんの作業場があり、丁度当主が在宅だったため、作陶風景を見学させてもらえた。
画像

                     森山陶房の作業場

銀の道
 やきものの里を見終わって、今来た道を戻らずその先を海岸の表示の方へ下る。体育館を過ぎてから分岐する道路を右折すると、間もなく道の左側に「銀の道」という小さな標識を見つける。そこから人ひとり通れる山道に入り込み、薄暗い林間の坂を下る。人の踏み跡程度のおっかなびっくりの道だ。実はこの山道が熊野古道と同じく世界遺産の道なのだ。
画像

                       銀の道の標識

 平成19年(2007年)、世界遺産に登録された石見銀山 (正式な名称は、石見銀山遺跡とその文化的景観)は、銀山跡、鉱山町(島根県大田市大森町)のみならず銀山街道と銀を移出した港と港町も登録対象となっている。従って、これまで通り抜けて来た温泉街も世界遺産の対象となっている。石見銀山で生産された銀は、16世紀後半頃は、この銀山街道14kmを通って温泉津沖泊港へ運ばれ、江戸、大阪、遠くはヨーロッパまで移出されたことになる。石見銀山は最盛期は世界一の銀産出量を誇ったという。
画像

                       銀の道の古井戸

沖泊
 藪道をおり切ると沖泊(おきどまり)の平地に出て、いきなり井戸が四つ固まって、目に飛び込む。井戸ひとつでは人と、牛馬の憩いには足らず順次掘られたのだろう。今は井戸は蓋がされ水道栓が一本立ち上がっているだけだ。
 沖泊には数えてみると民家が16軒建っているが、その幾つかは人の住んでいる様子がない。丁度外に出ている女性にたづねると7世帯7人老人ばかりが住んでいるだけだそうだ。家並を抜けると沖泊の港に出るが、今はエンジンボートが1隻つながっているだけだ。海は濃い緑を湛え深い入り江となっている。この入り江の奥深さなら、いかなる時化(しけ)も避けられそうな感じがする。
 その港近くに朽ちかけた気になる祠がある。恵比寿神社というそうだが、なかなか風格がある。拝殿の内部を覗くと管理されていないらしく、埃をかぶったものが雑然と置かれている。拝殿は江戸末期のもの、本殿は室町期の様式を残す貴重な古建築のようである。
 入り江の中程には岩をうがった鼻ぐり岩(船を係留する綱を通すための丸い穴をあけた岩)を望見できる。
画像

                       沖泊の屋並み
画像

                       恵比寿神社社殿
画像

                    濃い緑を湛えた沖泊湾と鼻ぐり岩
画像

                         鼻ぐり岩

 うらぶれた入り江や家並を眺めていると、かっての繁栄ぶりがかえって想像をかきたてる。観光案内らしきものは皆無で、この沖泊ほど人の訪れない世界遺産の地はあるまいと思える。そこに立つことができたのは私の秘かな自慢となりそうだ。
画像

                        沖泊の深い入り江

温泉入浴 
 沖泊からトンネルを抜けて10分程度歩くと、現在の温泉津港の入り江に出て、先の温泉津観光会館へ戻ってくる。
 再び温泉街に入り、二つの外湯のうち古びた方の元湯に入浴する。元湯は1300年前開湯で、建物は相当古い。引き戸を開けて入るとすぐ番台があり入浴料300円を払う。そのまま脱衣場、浴室と続いている。湯は少し濁っており、浴槽のふちは湯の華が厚い層を成していて年代を感じさせ、いかにも湯治場に来ている気分になる。泉質は含土類食塩水とかで、湧出時は49.9度で透明だが空気に触れて少し濁るようである。浴槽は湯温48度と46度に分かれ、両方で10人も湯につかれば満杯となる。熱い方は1分も浸かっておれない。
画像

                       銭湯のような元湯の入口
画像

                           元湯の浴槽

 元湯の斜め向かいにもうひとつの外湯、薬師湯がある。こちらは平成に入ってから建て直されたのかモダンで新しく、二階には休憩室もあるらしく見える。薬師湯は明治5年の浜田地震で湧き出したそうで泉源も泉質も異なる。今度は薬師湯にも入湯してみたい。その後、平成22年11月再訪し薬師湯に入浴した。湯の濁りもよく似たもので泉質の違いはよく分からない。湯の温度は人肌でこちらの方が入りやすい。2階に大正ロマン調装飾の無料休憩施設もあるので、元湯より一般受けしそうだ。
画像

                  薬師湯と食堂のある別館(左)
 

テーマ

関連テーマ 一覧

月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
島根県 道路交通情報 島根県教育委員会
2010年7月16日【金】横浜戦。7対6で逃げ切る。 - gooブログはじめました! 拡大写真山の斜面が崩れ、民家に岩が流れ込んだ=松江市鹿島町恵曇で2010年7月16日午前5時45分、岡崎英遠撮影 16日午前2時ごろ、島根県松江市鹿島町恵曇(えとも)で、民家の裏山から直径約4メートルの岩2個が崩落して家の1階を直撃し、 .... の仮設エレベーターが水没し、取り付け道路の橋(高さ約30メートル)の上にいた県職員と検査会社の社員計13人が、救助を待っているという。 また庄原市に入った情報によると... ...続きを見る
道路交通情報 渋滞情報
2010/07/17 04:40

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
島根県の旅:世界遺産・温泉津を歩く (2) 手造りの旅情報/BIGLOBEウェブリブログ
[ ]