阿蘇の旅 (1) : 白川水源

平成26年12月5日 (金) くもり一時小雪
 宮崎県高千穂町で3日間を過ごし、帰途を同じルートもつまらないと思い、阿蘇を通り熊本から新幹線に乗ることにする。8時ホテル神州を出て、宿のご主人に車で高千穂バスセンターまで送ってもらう。8:31発の熊本空港経由熊本駅行きのバスに乗車、これを乗り逃がしたら大変なことになる。延岡始発のこのバスは午前と午後の各1便しかないからだ。高千穂の人が北九州、本州に行くには延岡を経由するよりこのバス利用の方が早く着きそうだ。しかるに今朝のバス同乗者は数人しかいない。なお、延岡始発高千穂経由の福岡行きのバス便もあるが、南阿蘇は通らない。

 高千穂盆地を取り巻く周囲の山はうっすらと雪化粧している。さらに国道218号を五ケ瀬町、熊本県山都町と進むと小雪が舞い始め、田畑も雪をかぶっていて先行き不安だ。途中から国道265号に入り長いトンネルを抜けると阿蘇盆地・高森町だ。もう雪はない。9:37高森の道の駅で下車する。バスも5分間のトイレ休憩をする。道の駅から歩いて数分の南阿蘇鉄道高森駅に移動し10:27発のジーゼル車に乗る。この鉄道は国鉄民営化時に分離されたもので、高森駅を始発駅としてJR豊肥本線立野駅間を17.7kmで結んでいる。
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             高森道の駅前の「風まる」
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             南阿蘇鉄道高森駅

 列車は2両編成で、うち1両はクリスマス仕様に飾られ、どこへ出かけるのか園児の集団がはしゃいでいる。高森から2駅目の白川水源駅で下車し、白川水源を見に行く。この駅は無人駅だが最近新築されたらしく瀟洒な建物である。駅の中には軽食喫茶室があるがコインロッカーがない。喫茶室の人が親切に荷物を預かると言ってくださりキャリーバッグを預ける。主はまだ若い男性で、登山活動をしているという。なお、ここは南阿蘇村になり、駅の標高は476mとある。
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            高森駅で発車を待つ列車
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            うち1両はクリスマス仕様に飾られている
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             田園の中にポツンと白川水源駅

 駅前から旧国道へ出てそれを右に曲がり、しばらくして左に曲がるとやがて白川水源に着く。駅から徒歩10分ぐらいで要所に案内標識が出ているのでそれを見逃さないことだ。水源の入口の道の両側には土産物屋、物産館、食堂などが並び、すっかり観光地化している。環境庁の名水百選だけのことはある。

 白川水源は白川吉見神社の境内地にあり、環境保全の名目で100円を支払う。池は100㎡位の小さなもので、池の底から阿蘇の地下水が湧き出している。池の底には無数の緑の玉藻が見られ、正に澄明、清冽、そのものだ。「こんこんと」と表現したい所だが、別に泡立つわけでもなく本当に湧出しているのかと思えるほど静かな水面である。しかし、池の左右の両端からすごい勢いで小川へ流れ出しているのを見れば、1分間60トンという湧出量はうなずける。水源を出た水は小川となり、名水の瓶詰加工に利用されたり、田んぼの用水となっている。
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             白川水源の池 写真手前の緑は池底の玉藻
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             水源からの一方の放流口

 南阿蘇村にはこのような湧水源が十数か所もあるという。中には竹崎水源という1分間120トンも湧出する水源もあるのだが、車がないと不便で「見せる」ように整備されていないと聞き見物はあきらめる。鉄道にも「南阿蘇水の生まれる里白水高原駅」という日本一長い駅名もあるほどだ。

 正午、駅まで戻り構内の軽食喫茶で食事を済ませ12:58発の鉄道に乗り、阿蘇下田城ふれあい温泉駅で下車する。これも長い駅名だ。なぜ下田城なのかわからないが駅舎を眺めると天守閣を模している。駅構内には入浴温泉施設があり、入浴料300円と書いてある。湯を引いているわけでもなく近くに泉源があるらしい。
 南阿蘇村の観光地図を眺めながら温泉施設を数えると実に22か所もある。
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             南阿蘇の田園と周囲の阿蘇の外輪山

 この駅から今夜宿泊する地獄温泉に向かうにはまだ早いので、駅前の旧国道を左に折れしばらく歩いた長野良平写真ギャラリーへ向かう。長野さんは阿蘇を基地にして活躍しておられる現役のプロ写真家で、力作を見せていただき、丁度在宅中のためお話を聴く。

 

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